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誰に文句言っても仕方ないが“アジィ〜 ( 暑い ) ”。 8月23日は「処暑」と呼び、暦の上では「暑さがおさまる」時期だそうだが、いったい何処の話といったところだ。 「行水」「盥」「打ち水」「蚊帳」「縁台」等など、聞いただけで夏を感じさせ、一方で涼しさも実感できる“モノとコトバ”が妙に懐かしく感じるようになったのは、「齢」のためか、はたまた「秋近し」のためだろうか―。柄になく考えてしまうのだ。
話題を変えましょう。20 ・21両日、計24イニングにわたって激闘が展開された高校野球決勝戦、これは見事なものでした。「今の若い者は…」が口癖で家族に嫌がられている身共も、「どちらも優勝しろ」と応援しつづけた2日間でした。 ただ生来の天邪鬼のため、その後のメディアで「ハンカチ王子」とさかんに持ち上げられている早実・斎藤投手だけを誉めるわけにはどうしてもいきません。 再試合の9回裏ツーアウトで思いっきり空振り三振した相手のエース田中君と駒大苫小牧ナイン、そして斎藤君を盛り上げた早実のメンバー、そして2日間に渡り声を嗄らして応援した“ベンチ入りできなかった部員”全員。つまり、両軍全体を褒め称えたいのが“本当の本音”です。 「春のセンバツ」を先輩の不祥事で出場辞退し、部員全員で学校周辺のゴミ拾いなどしながら心を磨きなおして地方大会にこぎつけた駒大。増長し、バラバラになりかけたナインに、自らの身体を痛めつけ“本物の練習とチームワーク”を教えた和泉監督に見事応えた早実メンバー。そんなことを知ると、自分も若い時に少々スポーツに入れ込んだだけに、プレー以外の部分で目がウルウルしてしまうのです。 表彰式後、両軍メンバーが一緒に並んでの記念撮影。そこで見た全員の笑顔は相手を称える気持ちと、達成感に満ちた素晴らしい“青春の謳歌”そのものでした。
斎藤君、田中君とも決勝戦後のインタビューでは、ナイン、観客、先輩、指導者、そして家族に感謝の気持ちを率直に述べていました。努力した結果、自然に出た言葉を聞き「まだまだ若いもの捨てたものではない」と思うのは、小生だけではない筈です。
そこで幕西地区。当地区の少年野球・「幕西ファイヤーズ」が西武球場での「くりくり少年野球」にすぐ全国優勝するのは無理かもしれません。近隣の渋谷幕張高、幕張総合高が 1,2 年の内に甲子園出場もまた大難題でしょう。でも、暑い最中真っ黒になってグラウンドで流す汗、歯を食いしばりボールを追いかける汗は早実・駒大のそれと何の“差”がない筈。共に喜び、一緒に悩む数多くの「仲間」が周囲にいるか否かで、幕西の少年達も“ふくよかな成長”ができるというものではないかなと考えてしまいます。 ここでM@WSの話。「みんなで遊ぼう」という子供向けイベントに参加し、役員と無邪気にはしゃぎまわる小学生に、「勝つのは大切だし、そのための努力は絶対必要だけど、友達や仲間を大事にすることは、それ以上の宝物なんだ」ということをスポーツのちょっとだけ先輩として教えられたらと思う。 そんなことをしみじみ考えさせられた今年の高校野球全国大会でした。 みなさん、改めてスポーツは素晴らしいものですゾ。 |
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